Ciao!! リモネン料理長です。
今回の「イタリアを知ろう」は前回の”トスカーナ 州 地理編”に引き続きトスカーナ州の食文化についてご紹介します。
特徴
トスカーナ州は「貧しい料理」と呼ばれているほど素朴でシンプルな料理が特徴的で、”農家の料理”がベースになっている。食材を余すことなく使い、農家で栽培される野菜や、山岳地帯で獲れる栗やキノコ、野ウサギやイノシシが食べられています。特に豆やパンを使う料理が多いです。
また、トスカーナ州は世界でも言わずと知れたワインとオリーブオイルの名産地です。自然豊かで山岳地帯や丘陵地帯が広く、オリーブオイルやワインの生産には最適です。
主な特産品
①白インゲン豆
トスカーナ州では昔から豆料理が食されていますが、中でも白インゲン豆は多くの料理に使われます。スープなどの煮込み料理には欠かせません。
②黒キャベツ
トスカーナ州原産の葉キャベツの1種で一般的には「カーボロネロ」という名前で呼ばれています。キャベツに比べると肉厚で特有の苦味がありますが、加熱すると深い味わいになります。煮崩れしにくいため煮込み料理に使われることが多いです。
③栗
トスカーナでは秋に各地で栗が収穫されます。そのまま火を入れて料理に使うこともありますが、皮をむいた栗を乾燥させ細かく挽いた「栗粉」も料理に重宝されます。栗粉はほんのり甘く”カスタニャッチョ”というトスカーナ名物のお菓子には欠かません。
栗粉なんてあるんだね!!
トスカーナでは秋と冬にしか市場に出回らない貴重な食材だよ。
④オリーブオイル
丘陵地帯にはオリーブ畑が広がり、栽培方法はルネサンス期にメディチ家によって広がったと言われています。トスカーナのオリーブオイルはルッカやシエナなど地域ごとに特色があり、良質なものが多く比較的高級品とされている。
代表的な料理
①トリッパの煮込み
トリッパは牛の第二胃袋のことを指します。日本では”ハチノス”と呼ばれています。トスカーナでは牛の胃をよく食べ、同じ煮込みでも地域や家庭ごとに味付けは異なります。トリッパには臭みがあるため流水で洗ったり、茹でこぼしたり、赤ワインビネガーや野菜のブロードで茹でたりと下処理には手間がかかります。
②リボッリータ
リボッリータはトスカーナ州の伝統的なスープ料理で冬によく食されます。前日の余ったスープに硬くなってしまったパンを入れて煮たもので味付けは家庭によって異なります。トスカーナ州原産の黒キャベツや白インゲン豆が使われることが多いです。
食材を無駄にしない。
まさにトスカーナ料理って感じだね!!
③ピーチ pici
トスカーナ州シエナで生まれた、うどんのように麺が太いしっかりとした歯応えのロングパスタ。呼び方は地域によって異なり、モンテプルチャーのでは”picci=ピッチ”、モンタルチーノでは”pinci=ピンチ”と呼ばれる。ポピュラーな食べ方としては、猪を煮込んだソースや、”アリオーネ”と呼ばれると呼ばれる手の平サイズの大きなニンニクをふんだんに使ったトマトソースと合わせることが多い。
1本1本を手で成形するから手間はかかるけど家でも作れるよ!!ぜひ挑戦してみてね
④カスタニャッチョ
栗粉を使ったトスカーナ地方の伝統的なお菓子。栗粉が市場に出回る秋から冬に作られる。栗粉には甘さがあるので伝統的なレシピは砂糖を使わず、栗粉にオリーブオイルと塩を加えて混ぜ、そこにきのみやドライフルーツを加えて型に入れて焼き上げた素朴な味わいとなっている。
栗粉が手に入ったら作ってみたいな!!
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トスカーナ州はここまで!!
次回はトスカーナの下に位置する”ラツィオ州”を紹介するよ!!
Ci vediamo!!