Ciao!! リモネン料理長です。
今回の「イタリアを知ろう」は前回の”ヴェネト 州 地理編”に引き続きヴェネト州の食文化についてご紹介します。
※PRも含みます。
特徴
ヴェネト州は地域により地形や気候が異なり様々な食材が手に入るため、イタリア料理の全ての要素を取り入れたバラエティ豊かな洗練された料理が特徴的。
平野では稲作が盛んに行われ、米や砂糖に使われるビーツ が多く栽培される。また、水耕栽培で育てられた野菜、卵の生産も盛んに行われている。アドリア海の沿岸は甲殻類や貝類など豊富な魚介類に恵まれ、大きな魚市場がある。
他にもトウモロコシの粉を粥状に煮たポレンタ が付け合わせをはじめ、多くの料理に使われる。昔は交易文化も盛んで、それによって伝えられたスパイスもヴェネト州の様々な料理のレシピに反映されている。
主な特産品
①ラディッキオ・タルティーボ
チコリの一種で代表的なイタリアの冬野菜。栽培に非常に手間がかかり、ヴェネト州の中でも限られた地域でしか生産されないためと高級品とされている。栽培には水耕栽培が用いられ、種まきから収穫まで半年ほどかかる。主に生食でサラダにしたり、加熱して付け合わせやリゾットに使われる。
日本でタルティーボの栽培について分かりやすく解説してる動画があるよ。
チェックしてね!!
農業に詳しく無い僕でも高級とされている理由が分かるね!!
②ホワイトアスパラガス
イタリアの春の風物詩の野菜。北イタリア全体でホワイトアスパラガスは栽培されているが、中でもヴィチェンツァ県のバッサーノ・デル・グラッパという村は産地として最も有名。バッサーノ産は太く、甘味が強いのが特徴。薄皮をとって茹でたホワイトアスパラガスにゆで卵や目玉焼きなど卵と組み合わせた料理は北イタリアでは定番。バッサーノでは「アスパラ祭り」が催され、特設されたレストランでホワイトアスパラガスを使ったフルコースが振る舞われる。
③アジアーゴチーズ
ヴィツェンツァ県のアジアーゴという地域で生産されているチーズ。熟成期間によって名称や味わいは異なり、薄くスライスしてパニーニに挟んだり、溶かしてパスタやリゾットに使われることが多い。
濃厚なミルクの風味が味わえるクリームタイプなら比較的安く買えるよ!!(高いけど)
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代表的な料理
①バッカラ・マンテカート
塩漬けした鱈のディップ。「バッカラ」=「干し鱈」、「マンテカート」=「練る」という意味。バケットやポレンタ と一緒に食べることが多い。作り方は簡単で、何日かかけて水に漬けて戻した干し鱈をグツグツ牛乳などで煮てオリーブオイルを攪拌しながら加え、塩胡椒で味を整える。
上の写真は干し鱈
戻すのは時間がかかって大変だけど作り方自体はシンプルだね!!
本場の味にはならないけどスーパーで買える切り身の鱈でも煮たような料理は作れるから今度動画を出すね。
お楽しみに!!
②ビーゴリ
ヴェネト州を代表する伝統的な手打ちパスタ。全粒小麦粉が使われ、太めでもっちりしている。こねた生地を専用のプレス機で押し出して作られ、表面はザラザラしていてソースと絡みやすくなる。伝統的なソースは鴨のラグーや”イン・サルサ”と呼ばれる玉ねぎとアンチョビ を使ったシンプルなソースが親しまれている。
日本では見かけない機械を使ってるね!!
③イカ墨のリゾット
ヴェネト州の名物料理 といえばまず最初に思い浮かびます(個人の感想)。ヴェネツィア の沿岸ではイカがたくさん獲れるため、新鮮でイカ墨自体には臭みは無くミネラルが多く含まれている。平野では米が多く収穫されるため昔からリゾットとして食されている。他にもイカ墨を使った料理は、パスタやイカ墨を取り除いたイカを墨や白ワイン、トマトで煮た「甲イカの墨煮」が有名。
上の動画はトマトが使われていないね。日本で食べるイカ墨のソースはトマトソースをベースにしてイカ墨で色と風味をつけるイメージだけど・・・
良く気づいたね!!
本場ではトマトを使わないレシピも多いよ。
新鮮なイカ墨だからこそ素材そのままで美味しく食べられるんだ。
④パンドーロ
ヴェネト州ヴェローナの主にクリスマスに食される伝統的な発酵菓子。専用の型で焼き上げられ、表面には粉糖が塗されている。生地はバターと卵をたっぷり使い、黄金色でふんわり柔らかい食感。起源は諸説あるが ヴェネツィアの宮廷で出されていた「Pane de oro=黄金のパン」から名付けられたという説が有力。
クリスマスケーキじゃなくてこっちのが定番なんだね!!
ミラノのパネットーネと違って、ドライフルーツとかは入っていないシンプルで素朴な見た目だけど大人気だよ。
⑤ティラミス
世界的にも有名なイタリアを代表するドルチェだが起源はヴェネト州にあるとされている。コーヒーに浸した「サボイアルディ」と呼ばれるビスケットにマスカルポーネチーズ、卵、を組み合わせたクリームを重ね、ココアパウダーを振りかけた甘味と苦味が絶妙にマッチした定番の一品。
言わずもがな
ヴェネト州はここまで。
次回はバジリカータ州を紹介するよ!!
Ci vediamo!!